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平成29年 年頭所感
九州産業保安監督部長
上條 剛

 

 

 

 

 

 平成29年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 

 旧年中は私ども九州産業保安監督部が実施しております産業保安行政にご理解、ご協力を賜りまして誠にありがとうございました。

 

 昨年を振り返りますと数多くの自然災害等に見舞われました年でもありました。

 なかでも、4月の熊本地震では甚大な被害が発生し、多くの方々が被災されました。

  

 こうした事態に対し、停電、ガス供給支障及び様々な設備被害の復旧に当たられた電気事業者、ガス事業者及びLPガス事業者の皆様並びに全国からの応援隊の事業者の皆様の不眠不休のご尽力等により、迅速な復旧が成し遂げられました。あらためて御礼申し上げます。

 

 現在も被災地においては復興に向けた取り組みが行われているところでありますが、被災地の皆様におかれましては、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

 経済産業省といたしましても今後の防災対策に資するため、産業構造審議会の小委員会において熊本地震によるライフラインへの影響・評価について審議されております。当部としても災害発生時の対応がこれまで以上迅速に対応できる体制を整備しているところです。

 

 さて、昨年当部管内で発生した産業保安に係る事故件数は約190件で一昨年(平成27年)と比べると増加しておりますが、これは昨年4月の熊本地震による破損事故の件数増加が要因となっているものと考えられます。

 罹災者数については、死亡者数が3名から2名と減少したものの、残念ながら死亡者ゼロには至っておりません。また、負傷者数は43名から36名と減少しました。

 

 電気関係では、熊本地震での供給支障事故に加え、水力発電所及び風力発電所の破損事故などが発生しましたが、さらには台風16号により多くの風力発電所の損壊事故が発生しました。

 また、外壁工事や塗装工事の足場作業において、感電死傷事故が続発しており、関係業界の方々におかれましては、電気に関する社内教育等、引き続き未然防止に取り組まれるようお願いいたします。

 LPガス関係では、高等学校の調理実習中に生徒及び教諭15名が一酸化炭素中毒となる重大事故が発生しました。現在原因究明中でありますが、LPガスのみならず都市ガスも含め、日頃からガス器具を使用する際は必ず換気を行うよう消費者への注意喚起をお願いいたします。

 鉱山関係では、破砕設備からの飛石が目にあたり、1名の重傷者が発生しました。この他、発破による飛石が民家の壁にあたる災害が1件発生しています。当部管内では、近年発破飛石による災害が多いため、発破勉強会を開催し昨年6月に防止対策についての報告書を取り纏めておりますので、今後とも関係者におかれましては、未然防止に取り組まれるようお願いいたします。

 

 当部としましては、こうした事故等の情報収集・原因究明に取り組むとともに、再発防止策の水平展開を行うなど保安確保に向けて最大限努力して参る所存です。

 特に、関係機関とは連携を強化して、重大事故発生時の初動対応の迅速化を図り、防災情報の共有等、防災体制のなお一層の充実を図って参ります。

 他方、各事業者の皆様におかれましては、自主保安体制の強化やコンプライアンス遵守の徹底といったことが極めて重要と考えられますので、本年もより一層、保安の確保へ努めていただき、保安行政へのご協力を賜りますようお願いいたします。

 

 また、産業構造審議会の小委員会で審議されている「産業保安のスマート化」は今年で3年目を迎えます。@自主保安の高度化を促す、A新技術等への対応を円滑化する、B安全レベルの維持・向上を前提とした規制やコストを合理化するといった3つの見直し方針のもと検討が進められています。

 現在、電気関係では風力発電設備の保安力に応じた検査期間の延伸・短縮や太陽光発電設備の高度な保安確保に向けたインセンティブについて、都市ガスでは本年4月のガス小売の全面自由化に向けた関係政省令の整備、高圧ガスでは石油精製プラント等における自主検査の延長に係る法令整備、火薬では貯蔵の技術基準の見直しなどが進められています。

 

 こうした情報の発信につきましては、当部が月一回発信しておりますメールマガジンで行っておりますが、今後とも事故情報、講習会資料等の情報を充実させ、スマート化に係る審議会の検討状況等もタイムリーに掲載して参りますので、社内教育等でご活用していただければ幸いです。

http://www.safety-kyushu.meti.go.jp/kantokubu/mailmagazine.htm

 

 最後になりますが、平成29年が皆様にとって実り多い年となりますことを祈念して、私の年頭所感といたします。

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